合同サークル『A.C.S.BreakerS』





 ※前回までのあらすじ

 「俺は、アインハルトちゃんはヘタレ攻めだと思うんだ」
  とあるメンバーが不意に発した言葉に、その場はにわかにざわめいた。
 「となると、ヴィヴィオはドSだな」「ドSヴィヴィオとアインハルトちゃん、ってSS書いたんだけど」
 「いや、お前が書くとヤンデレヴィヴィオだわ」「それよりもはやてとカリムだろう」「なのフェとフェイなのについて議論しようぜ☆」
 「……どうしてここ、百合系ばっかりなんだろうね」「そりゃ、真面目に書いても何故か百合話になる病気の人もいるくらいだし」
 「いいじゃん、創設者が百合馬鹿なんだし」「来いよ、ベネット。武器を捨ててかかってこいよ。その幻想をぶち殺してやるぜ!」

  毎日がてんやわんやの大騒ぎ。
  最後に、サークル二代目編集長は言いましたとさ。

  「どうしてこうなった」

  そんな愉快な連中が集まって己の妄想情熱を文章にした一品ができました。


  『二代目編集長兼苦労人?オマエラチャントシゴトシロ』揚雲雀
  『百合は正義!ジャスティス 可愛いも正義だよね』天海澄
  『全自動百合話製造機オレノミギテガユリニスル』Akiyakan
  『帰って来た万能変態紳士Ωハヤテカワイイヨハヤテハァハァ』草之敬
  『日曜朝が大好きですジツハミンナカオヲシラナイ』東国四季

  そして、こんな人達に加わった新たなメンバー

  『百合姫にして紅一点ユイイツノマニンゲン』はお
  『最年少にして最長キャリアカメノコウヨリユリノコウ』kyonsi
  『正体不明の仕事人オマエラニハツイテイケネェヨ』自然空


  この7人で創った、珠玉の合同誌。




  

メモリアル・デイズ2 〜pieces of lyrical hearts〜






  9月19日開催。
  リリカルマジカル10にて、配布決定!

















     もくじ


  Million Films―Time to Memorial Days (揚雲雀) 07

  陽炎 (Akiyakan) 13

  一緒にいるだけで(kyonsi) 31

  壊れるくらい優しいキミを、守りたい (はお) 39

  優しさに甘えるところ (はお) 47

  手を繋いで歩こう (天海澄) 57

  夏音 (揚雲雀) 71

  Her world (草之敬) 85

  あとがき 109




















  内容あらすじ


  Million Films―Time to Memorial Days (揚雲雀)

  エクリプス事件から数年後。
  写真を見つめながら、過去の思い出を振り返るクロノとユーノ。
  思い返せば、いろいろなことがあった。
  そう。これは彼らが歩んできた、思い出の日々の一ページ。

 「お前、友人に向かってそんな言葉はないだろう」






  陽炎 (Akiyakan)

  陽光に照らされる海を見ながら、彼女に出会った。
  それは、もう一人の自分。物質マテリアルの名を付けられた、闇の書の残滓の、オリジナル。
  ただ目的のために生まれた自分に、彼女は新たな名前を付けた。
  プログラムにない感情に戸惑う。しかし、消滅が決定付けられた運命で、それでも戦うことを選んだ。
  そのことに後悔はない。
  何故なら私は、『星光の殲滅者』なのですから。

 「あなたは、私の事を救えなかったと思っているようですが……私はちゃんと、あなたに救って頂きましたよ」






  一緒にいるだけで(kyonsi)

  愛しい人が傍にいる。傍にいてくれる。
  不思議だよね。たったそれだけで、何気ない日常がこんなにも輝くんだ。
  だからこういう『なんにもしない日』も、私にとっては特別な日。
  ううん。違うね。あなたが傍にいてくれれば、それだけで毎日が特別なんだ。
  だって私は、あなたのことがこんなにも大好きなのだから。
  ねぇ、ねぇ、ねぇ。これからも、ずっと一緒に、いてくれるよね?

 「今日だけ――じゃ、なくてもいいな」






  壊れるくらい優しいキミを、守りたい (はお)

  見ていてイライラすることがある。
  きっぱりと断りゃいいのに、それをしやがらねーあいつ。
  あんまりムカついたから、思わず声をかけちまった。
  まったく。こいつは、誰よりも優しい馬鹿なんだ。
  だから。誰よりも強くて、誰よりも優しい馬鹿だからこそ。
  アタシが護ってやらないと、いけねーんだよ。

 「なに言ってやがる。アレは、ちょっとした気まぐれの助け舟だっつーの! あたしはこれからはやての作ったご飯――」






  優しさに甘えるところ (はお)

  仕事のときの真面目な表情と、自分の前で見せてくれる、どこか幼い無邪気な笑顔。
  私は、後者の笑顔が好きだ。私に甘えてくれる、無防備な笑顔が好きだ。
  あの日出会った小さな騎士は、今では大きな存在になっていた。
  そんな彼女に翻弄されながらも、最後には笑って許してしまう。
  そんな彼女をついつい甘やかしてしまう、私が悪いのかもしれないのだけど。
  多分私は、そんな彼女との日常が、とてもお気に入りなのだ。

 「――もぅ。来るなら来ると、知らせてくれればいいのに。相変わらずですね…」






  手を繋いで歩こう (天海澄)

 『一緒にお買い物に行きませんか?』
  彼女に誘われてやってきた街には、私が知らない世界が広がっていた。
  覇王流が存在理由のすべてだと思っていた私にとって、それは未知の世界だった。
  本来ならば、私達は相容れない存在。共には歩んでいけない。
  それでも私は、彼女と共に歩みたいと思った。彼女の笑顔を一番近いところで見ていたいと思った。
  願わくば。私の隣を歩く彼女が、いつまでも笑顔でいられますように。

 「……そのようなことは、ありません。今日、誘ってくれて……私はすごく、嬉しかったです」






  夏音 (揚雲雀)

  突然やってきたメールに、私は首を傾げた。
  かつての上司からの、夏祭りへのお誘い。
  そこで再会した彼女は相変わらず可愛らしくて、少しだけ寂しげで。
 『上司と部下とかじゃなくて、友達になろう』
  きっと彼女に必要なのは、もっと甘えられる場所。
  二人の友達関係は、まだ始まったばかりだ。

 「はーい! スターライトブレイカー、平和利用のはじまりーっ!」






  Her world (草之敬)

  いつの頃からか私につけられた肩書き『最速』
  その名称は、なぜか私につきまとう。
  だけど確かにそれは、私の世界。私が証明する『私』
  過去現在を乗り越えて、その先に求める『最速わたし』は、未来。
  大切な人達を護るために。
  私は、私の世界で生きていく。

 「見ててよ、はやて。これが『私の世界さいそく』だから!」












  Go for the Next


  たった一発の弾丸が、世界を変える。

  革命を起こし、世界を変えようとする反政府組織と、それに抗う現行政府。
  どちらが正義で、どちらが悪か。それは後の歴史が決めること。
  何故なら、正義を論じることができるのは、最後に立っていた方なのだから。
  正義の反対は悪ではない。それとはまた別の正義なのである。




  すべての次元世界で、異変が起こっていた。

  左派政権が右派政権に乗っ取られ、民主主義国家が共産主義国家となる。
  程度の差こそあれ、管理局が観測できるすべての次元世界で確認された政治的変局、あるいは勢力図の崩壊。

  その対応や治安維持に追われる管理局の局員達。
  誰の目から見ても、全世界同時進行の変局は異常で、だがその正体が分からない。
  何者かが裏で手を引いているのか。もし仮にそうだとして、全次元世界に同時干渉するなんて、そんなことは可能なのか。

  日々劇的に移り変わる情勢に翻弄されるなのは達の元に、ある日一通の招待状が届いた。
  簡素な文面に記された集合場所は、第零管理世界。
 “世界の始まりの場所”と称され、今は全域が不毛の地となっているその世界に集められたのは、管理世界、管理外世界問わず、ありとあらゆる勢力の重要人物達。
  その中には『機動六課』の八神はやて、『管理局執務官』のフェイト・T・ハラオウン、『戦技教導隊』の高町なのはの姿も。
  あり得ない顔ぶれに戸惑う彼女達の前で、『緋色の弾丸』を名乗る女性が、こう告げた。

 『では始めようか。各世界の機関・組織・結社、ありとあらゆる団体の大使達よ。宣戦会議バンディーレ――求めるものを巡り、戦い、奪い合う私達の世界が、次の世界へ進むためにGo for the Next

  そのとき、その場にいた総ての人間達が、頭ではなく魂で理解した。


  これから、世界は次のステージへ進化する。
  私達は今、世界の変革期にいるのだ、と。



  魔法戦記リリカルなのは Of Oheir Own Accord

  第一話 Do life forms which do not evolve have the value ?




 『……ねえ、みんな。死亡フラグ建ててみない?』








  作者紹介

  合同サークル『A.C.S.BreakerS』

  『POLYMERARTS』揚雲雀
  『EXBreaker』天海澄
  『月と星とが見える場所』Akiyakan
  『歯車屋敷』草之敬
  『君に笑顔を・・・』kyonsi
  『自己保管庫』はお




































































  ちなみに。




  Go for the Nextは嘘予告です。
  て言うかそんな時間あるわけないじゃん。
  そんな話本にしたら、普通の文庫本くらいの厚さになるぜマジで。


  今回は百合が多めで、そんな内容のお話は収録されてません。


  読んでみたい方は、リリカルマジカル10当日に自分が好きなSS書きさんに直談判してください。









































   Million Films―Time to Memorial Days
                           揚雲雀



  カタブツと言われ始めて、何年経っただろうか。
  もう実戦に出られない年齢になって艦艇のブリッジに座っていると、こんな感慨に襲われることがある。心配なことは今や殆どが子どものことで(愛妻エイミィから妬かれて困るのだけれど)たまに自分のことを見つめ直すと、いい人生だったのかな、と思う。
  今日の午前中はフェイトと軽くショッピングに出かけたけれど、もうフェイトのようには戦闘で動き回れないだろう。昔培った筋肉が落ちてきているのもあるけれど、それ以上に実戦のカンが薄れてきているようだ。昔、フェイトの執務官補佐だったランスター執務官と数日前にトレーニングをしたけれど、あの子とも模擬戦をやると、そろそろ負けるかもしれない。
  年月は経つのが速い。
  だから僕は、写真が好きだ。カタブツな僕にも少しくらい趣味があっていい、と妻から言われるけれど、趣味は実は秘密にしているだけでしっかりとあるんだ。








   陽炎
          Akiyakan



  空の彼方が白み始める、夜と朝の境界。私は、遠く離れた場所で起きた爆発を目にしていました。
 「『王』が……敗れましたか」
  これで、マテリアルと呼ばれるのは私一人となってしまいました。『襲撃者』はそのモデルとなった存在に先刻破れ、『王』はたった今闇の書の管制人格とその主の手によって滅ぼされた。
 『闇の書の残滓』もほとんど駆逐され、私自身も補足されるのは時間の問題でしょう。
 「……これでは、『砕け得ぬ闇』の復活は困難ですね」
  困難、というより、実質的には不可能なのですが。私一人で魔力を集めるのは時間がかかりますし、何人もツワモノを相手に出来るわけでもありません。
  だからと言って、私には与えられた使命を実行しない、という選択肢はありません。
  私はマテリアル。『闇の書の残滓』より生まれ、『砕け得ぬ闇』を復活させる使命を帯びた存在。ただその為に生み出された私にとって、その使命を果たす事だけが、私にとっての存在理由なのです。
  ……それはそうとして、今の私には一つの懸念事項がありました。








   一緒にいるだけで
                kyonsi



  ――少しだけ、本当に少しだけ

  うぬぼれてもいいかな。

  あなたの行動一つ一つが不思議な優しさを帯びて、私の胸に飛び込んでくるものだから、臆病な私でさえも、ほら、どうしてか頬が緩んでしまう。一緒にいるだけで、幸福な気持ちになって、心も、体も、ふわふわして。ありがとう。そう伝えようとあなたの顔を見たけれど、それだけで本当に幸せで、上手く言葉にならなかった。

  ―――――――――――――――――

 「すずか、ねむくない?」
  窓から見える空を見上げてぼんやりしていた私に、アリサちゃんは気付いたのだろう。私の顔を覗き込んでそう尋ねてきた。
  高く上った太陽の日差しがアリサちゃんの金色の髪に映えて、柔らかい光へと変わる。視界を一杯にするその光は、不思議とあたたかく、眩しくはなかったけど、一瞬だけ、アリサちゃんに見とれてしまい、慌ててしまう。








   壊れるくらい優しいキミを、守りたい
                         はお



 「あん?」
  今日の仕事も無事終えて、さーこれから帰宅だ。と固まった身体を伸ばす。
  さっさと家に帰って、はやての美味しいご飯を食べるのだと意気込んでいたところで、視界の端に無駄に目立つ金色を見つけて、あたしは足を止めてしまった。
  突っ切ろうとした廊下の角のその向こう。それほど広くない簡易休憩所で、アイツがいつもの愛想笑いを浮かべてやがる。
  困ったように、でも優しく。
  そんな態度を取れば勘違い野郎共が付け上がるに決まってんのに、アイツはそれをやめねーんだ。
  阿呆めとしか思えねえ。だから、そのまま見なかったことにして素通りすりゃいいのに、あたしは毎回それが出来ないでいた。今回もその例に漏れず、脚は自分の意志とは反してちょっと面倒そうに向きを変える。
  そんなあたしはアイツよりよっぽどの阿呆か……それとも心底のお人好しか――。まぁ、前者の方が断然イイ気がする。
  あたしは、そんな事を思いながらズカズカと乱暴な足取りでアイツの元に向かう。
  足音はわざと大きく、不機嫌さは本物で。
  近づくにつれ、耳に届く会話の内容。
  毎度同じく、予想通りに誘われ中というヤツだった。








   優しさに甘えるところ
                  はお



  ――ガチャリ

  そんな扉の開く音と共に室内へと入って来るのは、青い制服を身に纏い薄手の支給されているロングコートを肩に引っかけた、茶色の髪の女性だった。
  肩よりも、僅かに長く延びた茶の髪のサイドには、アクセントか個性か、赤のヘアピンと黄色のヘアピンが二つずつ、その存在を主張している。
  女性は、深い青の視線を室内へとゆるりと走らせた後、少し残念そうにそれを細めた。
 「なんや、留守かいな……。連絡入れればよかったなぁ――」
  残念そうに肩を落とし、ざっと前髪を掻き上げてからがしがしと乱暴に頭を掻いて。
 「……あー、まぁでも。せっかく来たんやしちょぉ、お邪魔させてもらおか」
  にやりと口の端を上げて、機嫌が良さそうな足取りで室内へと歩を進めて行く。
  凛と伸ばされた背筋に、しっかりと床を踏みしめる歩き方。
  歩みのリズムに合わせてロングコートの腕の通されていない袖が揺れる。その姿は、静かでありながら威風堂々という言葉がぴったりであった。








   手を繋いで歩こう
                天海澄



  覇王としての道を歩む。
  物心ついた頃から、そうすることに疑問を抱いたことなど一度もなかった。
  私の心の中に眠る、ベルカ戦乱時代の覇王の記憶と夢、意志と願い。
  彼の悲願を叶えることに、躊躇いなど微塵も感じたことがなかった。
  弱かったから。強くなかったから。彼は彼女を救えなかった。
  だから私は彼の悲願を継ぎ、強くなろうと。彼が作りあげ磨き続けた覇王流は弱くなんかないということを証明するために。
  それだけを願い、それだけを想い、毎日を生きてきた。
  覇王流だけが、私の存在理由のすべてだと思っていた。
  だけど。
  最近、私の心の中に、もうひとつのことが生まれた。
  かつて覇王の隣を歩き、しかし時代のせいで袂を分けたゆりかごの聖王陛下。オリヴィエ様の生まれ変わり。
  高町ヴィヴィオという名前の、一人の女の子。
  だけど、彼女はなにも特別なんかじゃない。
  ただ一つだけ、彼女が人と違うところを上げるとすれば、それは彼女がものすごくまっすぐな子だということ。
  彼女ほどまっすぐな子を、私はそれまで見たことがなかった。
  彼女のまっすぐな技や心を好ましいとも思った。
  だけど、ただそれだけだった。
  そう。最初は、私の戦うべき相手ではないと思った。取るに足らない子だと、確かにそう思っていたのだ。
  それなのに、どこまでもまっすぐな視線が、技が、心が、忘れられなくなっていた。
  あの子の紅と翠の澄んだ瞳が、そして何より向日葵のようなあの子の笑顔が、頭から離れない
  そしていつしか、私は。
  彼女にはいつも笑っていて欲しいと……いや、違うか。
  彼女の笑顔をずっと見ていたいと、思うようになっていた。








   夏音
          揚雲雀



  二つ目のチューインガムの味は一度目よりも味気なく感じられ、信号が青に変わるまでの間にバイクに走行を命じた。クラナガン近郊交通網のラッシュは、まるで一斉に蟻地獄の穴から這い出る蟻の群のようで、それでも中心街はまだ活気に満ち溢れているのだろう、と進まない道を行く中でティアナは思った。
  忙しなく揺れる蛇のような車の渋滞を抜けるまで、あと三十分。いつもならば三分の一の時間で到着できる目的地は、今日の祭のせいで遠い存在になってしまっていた。二十分前に出たオフィスが今は夜勤族の溜まり場になっていることを思えば、このことはティアナにとっては大した苦痛ではなかったが。
 (ああっ……進むの遅い!)
  連勤続きのこの数日は正直うんざりしていた。事件の現場での若手のミスから始まったトラブルによって掻き乱された部署は、始末書やら発注書やらが混在していて紙が舞い散っていた。
  これが何かの役に立つことなのなら、やりがいも感じられるのだが、残念ながら凶悪犯罪の事件調査とは違い、必要悪とすら思える事務所仕事は辟易とするものでしかない。そんなここ数日を思い浮かべて、ティアナは欠伸をした。妙に渋滞がイライラするのが仕事のせいだと思えば、余計にストレスが溜まっていくようだった。








   Her world
             草之敬



  ――ごろごろ、と雷に似た轟音が周囲を埋めていた。
  いつからか、私には『最速』という言葉が付きまとうようになっていた。
  別に私が自称したわけでもなければ、身内の誰かが言いふらしたわけでもないだろう。
  確かに、私は魔導師の中でも速いということは自覚している。
  速いことを長所だとも思っている。それしかない、とまでは思ってはいないが、「一番の武器は?」と聞かれれば、スピードだと迷いなく言えるほどには、自分のそれに自信を持っている。
  しかし、それが『最速』であるかどうかとなれば話は別だ。
  私よりも速い人は探せばきっといくらでも出てくる。『最速』という言葉の意味を変えれば、もっと多くの人が出てくるかもしれない。
  それでも、なぜか『最速』の名は私、フェイト・T・ハラオウンに付きまとう。
 「無理です! 今からなんて、いくらハラオウン執務官でも間に合うはずが……っ」
 「無理でもなんでも約束したんだ!」
  救助隊員を押し退けて、今にも崩れそうな地下鉄道施設の入り口に立つ。
  土煙が視界を覆う。薄暗い地下への階段は、大口を開けて待ち構える魔物のようだ。
  迷う必要なんてない。私は約束を守りに行く。私の名に賭けて、『最速』の名をつれて歩く身として。
  私は――――。
























  続きは本を買ってね☆




  合同サークル『A.C.S.BreakerS』
  メモリアル・デイズ2 〜pieces of lyrical hearts〜


  リリカルマジカル10 A.C.S.BreakerS


     定価1000円くらいで発売予定!


  自然空先生の素敵な表紙と、東国四季先生の素敵な挿絵が目印です。








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